閑散記

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『大逆転裁判』感想(ネタバレなし)

大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險-』をクリアしました。

大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險- - 3DS

大逆転裁判 -成歩堂龍ノ介の冒險- - 3DS

 

 逆転裁判シリーズは1、2を友達に借りてやったことしかなかったのですが、今回は、「明治」「ロンドン」「ホームズ」ということで、なけなしのお金をはたいて買いました。おもしろいという確信があったからこそ、評判も聞かず発売日に買ったのですが、裏切られることなく、おもしろかったです。買ったかいがありました。

 今回はナルホドくんのご先祖様が主人公ということで、明治時代のお話です。ナルホドくんは大学生。明治時代の大学生は学ランを着ているんですね。萌えました。その時代の大学生ということは、ある程度裕福な家庭の子なのでしょうか。それに勤勉で優秀なようです。ナルホドくんは英語を勉強していました。

なので、途中から舞台がロンドンに移っても、英国人と会話をしていることが不自然ではありません。英語を勉強している大学生が英国へ。いい設定だと思います。
 
ホームズとの相性もよかったです。
ホームズの推理ショーでの間違いを正しながら、一緒にショーをするのですが、それがすごくよかった。
スポットライトに指パッチン……怪盗キッドを想像してもらえるとなんとなく伝わるかもしれません。ホームズは堂に入っていてもちろんかっこよかったのですが、それに背中合わせで共演するナルホドくんが思ったよりノリノリで……素敵でした。英国人の力すごい……。
 
シャーロックホームズといえば、BBCのドラマ『SHERLOCK』が好きな人にもオススメできるゲームなんじゃないかなと思います。
ホームズと共に行動している時に「エッグ・ベネディクト」という名前のキャラが登場します。一方は、ホームズで、もう一方はベネディクト。これはもう完全にカンバーバッチです。これだけでもニヤニヤ出来るんじゃないでしょうか。
ただ、諸事情により、ジョンが好きな方にはオススメ出来ません。お察しください……。
 
他にも、原作ファンの方には分かるような小ネタがいっぱいあったと思います。
わたしも一応原作は全部読んだのですが、中学生の時の話なので、いまいちでした。それでも、何個も気付いてニヤニヤ出来たので、ホームズファンの方には、もっとおもしろいんじゃないかなと思います。
また、なんと、留学中の夏目漱石にも会うことが出来ます。もうその設定だけで天才かと思いました。そうですよね。夏目漱石、留学していたんですよね。気になる方はぜひ一度見てほしい。貸してあげるから見てほしい。そんな出来です。
ホームズファンの方に合わせて、夏目漱石ファンの方にもオススメしたいと思います。
 
当時のロンドンの暮らしぶりもちょっと描かれていて、メイドを雇えるかどうかでその家の格が決まるとか、質屋を銀行のように使っていたなんていうローカル感漂う情報も興味深かったです。街並みも部屋もお店も、背景が日本とは違うので、調査も楽しかったです。あこがれのロンドンでの生活、楽しかったです。
 
世界観、設定、そしてストーリーに大変満足だったのですが、裁判中のモーションにも大満足でした。
今回新たに追加された陪審員への「最終弁論」では、ナルホドくんが証言台を右へ左へ歩きます。学ランの萌えるナルホドくんです。学ランに刀を差しているのが、もう、たまらないですね。
追い詰めた後の指さしもだいぶ回転しますし、証人たちもいっぱい動くので、見ていて飽きません。
 
このように、わたしはとても満足でしたが、シリーズ通してずっとやっている方には、ちょっとインパクトが足りないかもしれません。初期のインパクトはすごかったですからね。
今回の作品は、ストーリー自体が暗めですし、なんとなく堅苦しさのある明治時代、重厚な英国の雰囲気によって派手さはないと思います。ただ、今までのシリーズとは違って、明治時代は科学技術が発展していないので、指紋を採取出来なかったり、血液の鑑定を出来なかったり、そういう違いは楽しめると思います。シリーズの「はじまり」として、感じる部分はありました。
今までシリーズをプレイしたことのない方にとっても、この『大逆転裁判』を足がかりに1からはじめると、すごく楽しいんじゃないかなと思います。きっと、血液を鑑定出来るようにしてくれた人に感謝すると思います。
わたしも、これを機会にまた1からはじめたいです。そして、科学技術を駆使した証拠品をつきつけてやろうと思います。
 
まだ続きがあるようなので、次回作にも期待です。